整形外科

整形外科

整形外科紹介

運動器とは、骨や軟骨、筋肉、腱、神経など、体を動かすことに必要な器官です。
転倒による骨折や捻挫、アキレス腱の断裂などを運動器の外傷といいます。
また背骨や関節が痛くて立てなくなったり、歩けなくなったりするのは運動器の疾患が原因です。
高齢社会では、運動器の加齢による変化が、内科のメタボリック症候群と同様に健康寿命を大きく引き下げています。
運動器が加齢とともに衰えて、立つ、歩くといった動作が困難となり、要介護や寝たきりになる、またはそのリスクが高い状態をロコモティブシンドローム、通称、ロコモと呼びます。推定患者数は約4700万人、実に40歳以上の5人に4人がロコモまたはその予備軍と推定されており、第2の国民病といえます。

当院整形外科はロコモの原因疾患である変形性関節症、骨粗鬆症などの加齢に伴う運動器疾患を中心に、地域住民の運動器の健康を守るために、診断から治療、臨床研究や予防、啓発活動などを担当します。
治療分野では、運動器疾患の保存的治療を担当します。
保存的治療とは薬物療法や理学療法(リハビリ)、注射など手術以外の治療方法です。
これは手術以外の治療方法ですべてを解決するということではありません。運動器疾患には手術以外に解決方法がない場合も多分にあります。
手術が必要な場合は、納得して手術が受けられるようになるまで最良の治療を継続します。
そして運動器疾患の手術では、術後のリハビリも重要です。ここでも地域の急性期医療機関と連携し、手術から社会復帰まで一貫したサポートを継続します。

【施設認定】
日本整形外科学会専門医制度研修施設
日本リウマチ学会教育施設

担 当 医 師

田中 雅博

医学博士
日本専門医機構 整形外科学会専門医
日本整形外科学会 認定運動器リハビリテーション医
日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医 認定リウマチ医 認定スポーツ医
日本リハビリテーション医学会 臨床認定医
日本スポーツ協会 公認スポーツドクター
麻酔科標榜医

詳 細

骨粗しょう症外来

骨粗しょう症は、骨強度の低下を特徴とし、骨折の危険性が高くなる疾患であり、単なる老化現象ではありません。
推定患者数は全国で約1300万人、実に高齢者の半数近くが罹患しているとされております。
このうち実際に治療を受けている方はわずか10~20%程度です。

骨粗しょう症を放置すると、やがて骨が脆くなり、転 倒などの簡単な外力で骨折をきたします。
ひとたび骨が折れると、その骨折は、あたかもドミノ倒しのように次 の骨折を引き起こす原因となります。
骨折の繰り返しは要介護や寝たきりの原因となります。
健康長寿のためには、骨粗しょう症も早期発見、早期 治療が大切です。
骨粗しょう症外来では、骨の健康維持 を目的として、個々の患者様にあった治療方法、治療継続方法を提案してまいりたいと考えております。

骨粗しょう症外来での検査

骨密度

最新型の骨密度測定装置を用いて腰椎と大腿骨の骨密度を測定します。



X線写真

骨粗しょう症を原因とする背骨の骨折のうち3分の2は無症状であるため、背骨を撮影し“いつのまにか骨折” を探します。



FRAX®(フラックス)

国際的に用いられている骨折危険度判定ツールです。問診表にご回答いただくだけで、今後10年間 の骨折危険度を算出します。



当院で導入の、骨密度測定装置

骨粗しょう症診断と治療

前述の検査、既往歴、現在治療中の疾患等から総合的に骨粗しょう症診断を行い、個々の患者様にあった治療方法、治療継続方法を提案いたします。検査費用は3割負担の方で3000~9000円程度となります。



治療開始にあたって

治療薬の効果が、骨密度に反映されるまでには、半年から約1年かかります。
そこで早期に治療の効果を判定するために、当院では骨代謝マーカーを用いています。
治療開始前と開始3か月後に血液検査を実施し、治療方針を見直します。
また治療薬のなかには、侵襲的な歯科治療のときに、注意が必要となる薬剤があります。当院では、治療開始時の歯科チェックも推奨しています。



今後の予定

3ヵ月:血液検査 6ヵ月:骨密度 X線
 1年:骨密度 X線
1.5年:骨密度 X線 血液検査
 2年:骨密度 X線 



田中 雅博


日本骨粗鬆症学会
日本抗加齢医学会
日本認知症予防学会 専門医
日本麻酔科学会
日本病態栄養学会
日本認知症予防学会